1990年代
1990年9月のケルンショーで、トライアンフの新しい6種類のモーターサイクルがバイク業界とプレスに向けて発表されました。既存の枠にあてはまらない、トライデント750トリプルとトライデント900トリプル、ツーリング指向のトロフィー900トリプルとトロフィー1200フォー、スポーツ性の高いデイトナ750トリプルとデイトナ1000フォー。このおおまかに2つの異なるエンジン形態をもつモデルラインナップには、すべてのモデルで多くの共通部品を使用するという、モジュラーコンセプトが採用されています。この新モデルは発表された1年を通じて好評を博し、続く数年間にわたってラインナップは進化しました。
しかし、本当にプレスと世の中の興味を惹いたのは、1994年の冒険的なコンセプトを掲げて開発されたスピードトリプルでした。パワーを強めたサンダーバードが50年代のボンネビルのように形を変えたのと同様、新しいスピードトリプルはカフェレーサーの雰囲気をまとっていました。強烈なキャラクターと高性能、そしてありのままのルックスは、まさに時代にふさわしいものでした。また、ワンメイクレースシリーズを開催し、スピードトリプルがレーストラックにも対応する高い能力を持つことを多くの人に披露し
ました。
増え続ける販売数はモジュラーコンセプトにさらに進化させる機会をもたらし、1997年には、世界の期待を背負ってT595デイトナが発表されました。新設計の3気筒エンジンはキャブレターを廃し、当時としては非常に珍しい、先進のフューエルインジェクションを採用しました。車体もあらゆる市販量産スポーツバイクに挑戦するものとなっており、単なるメーカーとしてだけでなく、再びリーダーとして存在しようとするトライアンフの能力を示しました。
以降、フューエルインジェクションエンジンは、新しいタイガーやスピードトリプル、さらに1998年に発表したまったく新しいスポーツツーリングマシン、スプリントSTにも採用されています。さらに、1990年代の終わりには、ヒンクレー第2工場の工事が完成し、トライアンフの生産能力が拡大されました。
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